さいみんくん

催眠術師を守るために、催眠誘導後に「ラポール」を切る

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巷に出ている書物には、催眠術師を守る視点からの記述が少ない。トラブル回避の考え方にもつながるため、いくつか紹介しておこう。

「ラポール」を切るとは

ラポールがうまくとれるようになると、関係したくない人にもラポール形成が深まってしまうことがある。催眠においては、過度に術師と被験者が密接になり、感情の転移を起こすことがある。そのため、「ラポールを切る」ということを意識し、セラピーでも催眠誘導が終わった後でも行ってほしい。

具体的な方法としては、相手を見ずに視線を逸らしたり時計を見たり、話すペースや使う言葉を変えることで、容易にラポールが切れる。催眠の世界から現実の世界に術師と被験者を戻し、それをお互いに認識させるわけだ。

前回もお伝えしたが、催眠の場で築くラポールは、「その場での催眠関係」である。長年の信頼関係とは性質が異なる。

http://saiminkun.com/hypno/440/

催眠を掛ける際は、必ず掛ける・掛けられるという関係性が生じる。要は被験者が催眠術師を「催眠に誘導してくれる人」として認識し、お互いの役割を受け入れさせる。これが切れると、お互いにただの人同士である。

特にエンターテインメントの催眠術は、好き好き催眠や笑う・泣く等、感情を揺さぶる催眠術も多い。催眠術を掛ける際は、術師と被験者は世界観の共有を行うため、感情移入、転移というテクニックを使うのだが、これが残っていると、陽性転移(好意をもつこと)や、陰性転移(嫌いになり攻撃すること)を起こしやすい。後々にトラブルとなりやすいため、特に依存意識の高い被験者ほど、毎回この「ラポール」を断ち切ってほしい。

催眠術師の安全をしっかりと確保してから、催眠の世界を堪能しよう。

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催眠術の極意

催眠術の極意―催眠術師を守るために「ラポール」を切る