さいみんくん

催眠術のかけ方:催眠関係を守る上でお互いに忖度(そんたく)するとは!?

calendar

reload

先日からテレビやマスコミをにぎわせている「忖度(そんたく)」という単語をご存じだろうか。「忖(そん)」という漢字には、心をはかるという意があり、すなわち他人の気持ちをおしはかるという意味である。

催眠をかける術者と被験者は、実はこの「忖度(そんたく)」に近い状態を常に保っている。催眠中は自己を守る防衛反応がより活発になるため、「どうすれば術者との関係を保てるだろう」「どんな行動を取れば、自分にとってより最適なのか」という判断が通常に比べ、驚くほど早く下せる。いわゆる「催眠関係」を守るために、被験者はあらゆるものを使ってそれに応えようとするわけだ。

例えは「犬になる」といった人格変換の場合、術者との信頼関係をふまえた上で、「ここまでは大丈夫」と判断して、ワンワン鳴きながら床の上を四つん這いになって駆け回る。あくまで強要されるものでなく、被験者は自身の演技力やイメージを使って限界までついていこうとするわけだ。被験者は自分を守りながら判断すると同時に、術者の意図も守ろうとする。術者はそれを理解した上で、被験者にとってよりよい誘導を行う技量が必要なのである。

催眠術は、「忖度(そんたく)」お互いにうまく利用し・利用されることで、現象を楽しんでいる。この面白さを楽しめるようになれば、あなたは一流の催眠術師である。

「催眠術における忖度」についてのブログはこちらをどうぞ